
ワークショップの方法
これまでの授業研究には次のような課題があった。
- 一部の教師の発言にとどまる。
- 若い教師がなかなか意見を述べにくい。
- 異なる教科の授業について口を挟みにくい。
- 偏った視点からの協議に流れる。
- 成果と課題が明確にならない。
- 時間通りに終わらない。
それを改善する方法として、つぎのようなワークショップ型授業研究の手法を開発した。
- KJ法
- 短冊方式
- 概念化シート
- マトリクス法
- 指導案拡大シート
- カリマネモデル拡大シート
- 高志方式
ここでは、その内の「短冊方式」、「概念化シート」、「マトリクス法」、「指導案拡大シート」について解説している。

カリキュラム評価ワークショップの進め方
学校の教員同士で、1年間取り組んできたカリキュラムを評価するワークショップの進め方について解説している。
大手町小学校におけるカリキュラム評価ワークショップは次のように進めている。
- 評価の材料としては、教師自身の気づき・学び、子どもの姿・成果物、公開研究会での参観者からの外部評価アンケート、研究会での振り返りレポート等を用い、それから学んだこと、気がついたことを短い文で付箋紙に書く。
- それを基にして、各チームで協働して、大洋紙大の概念化シート(縦軸の上端が「成果(良かった点」、下端は「問題点・改善点」、横軸の左端が「教師」、右端が「子ども」)に貼り、KJ法的方法で整理し、ラベルを太ペンで記し、図にまとめることを行う。
- チームは、研究課題に基づき、ふれあい班、教科学習班、総合学習班、関連班、学びのノート班の5つで構成し、活動している。
- 協議は、それぞれのメンバーが記した付箋紙の内容をすべて活かし、全員の意見をすべて取り入れることを念頭に行っている。
- 50分間の時間を限って行い、終了後に、各班の代表が発表し、参加者全員で意見交換を行っている。