今後の活動に向けての動機付けとして、専門家による実際のロボットのデモやレスキュー活動についての授業を実施します。
その後、ロボットを一人一台制作してものづくり活動を行い、ロボット競技会(ロボットコンテスト)を実施して、ものづくり活動の成果発表の場とします。

ロボット専門家による実際のレスキューロボットの実演
調べ学習やものづくりの活動を活性化させるためには、様々な手だてを用意することが大事です。
例えば、ここでは東京工業大学のレスキューロボット研究者による、最先端研究のお話と実際のロボットのデモンストレーションを体験しました。さらには、研究者の日常生活について知る機会となり、キャリア形成に役立つ場ともなっています。

- 「百聞は一見にしかず」につながる活動の積極的な活用
- 専門家のお話、最先端技術の体験
- 地域の大学等の利用
- 小中高等学校だけでは専門家や最先端研究者とのつながりを持つのは困難
- 日頃から地域連携として大学や研究施設、企業などとのつながりを作っておく
- 小中高の間での連携も活用できる
(小学校が中学校技術科、SSH(Super Science Highschool)取り組み高校、工業高校、高専など)

ロボットの専門家による自立型ロボットの講義
ロボット技術の中心となる計測制御技術について、デモを交えて講義をしています。身近な家電製品などを例に、知的な機械のイメージを持たせます。
将来、どのような知的なロボットが欲しいかを考えることによって、単に高性能なロボットがよいのではなく、どのように高性能であることが望ましいのかを考えるきっかけを与えます。

- 視点をズラす質問を投げかけることで調べ学習やものづくりの活動を活性化
- 活動の目的について再確認させる
- 多様な目的の可能性を知ることで主体的な活動を意識させる
- 専門用語も必要なものはそのまま使うことが大事
- 対象を理解するためには言葉を知ることが不可欠
- 子どもだから、と専門用語を使わないことは概念形成を妨げる

ものづくりの成果としての競技会
校内でレスキューロボット競技会を開催し、自分たちが作ってきたロボットの性能を競うことを通して、ロボットづくりの成果を確かめるとともに、レスキューロボットのよさや、人命救助の意味を体験的に知ります。

- ものづくりのような「考えて実際に作業をする」活動の成果を確かめる方法としての競技会
- 実際につくったものが目的にかなったものかを確認する場としての競技会形式の発表の場が有効
- より現実世界、身近な社会と同一視できる競技ルールであることが望ましい
- 勝ち負け等近視眼的な評価に固執しない多様な評価視点の提供が必要
- 得点制にすると、高得点が得られるための方法にばかり目が行き得点の意味が希薄になる
- 例えば、レスキューロボット競技では、全員を救助できて100点満点であるが、80点よりも90点の方がよいかといえば、100点でない限り誰かを救うことができなかったという意味では、救助は失敗であるという捉え方が大事である
- 「たのしかった」で終わらないまとめと振り返りが必要
- 発表、ものづくり、競技は手段であって目的ではない
(1) | 何を考えさせたかったのか、どのような技能を身につけて欲しかったのかが大事 |
(2) | それにかなった評価フィードバックを与えることが必要 |