教員育成のためのモジュール型コア教材 「ICT活用編」

効果的! 情報セキュリティ対策のすすめ

ICカードとUSBメモリで守る情報セキュリティ

各学校においては、全教職員一人ひとりにICカードが配られており、それを利用したユーザ認証によって、校内の情報セキュリティが守られています。

ポイント

  • ICカードの保管方法および、出勤から退勤までの利用について例を挙げて説明できる。
  • ICカードによる、ログイン認証、アクセス制御の例を挙げられる。
  • ICカードの効果、留意点を教師の声をもとに説明できる。

1.ICカードの管理・運営 (52秒)、 (1分01秒)、 (1分40秒)

2.ICカードの機能 (17秒)、 (48秒)

3.ICカードで何を守っているか (1分53秒)、 (3分45秒)

4.利用している教員の声 (4分43秒)、 (3分04秒)

1.
ICカードの管理・運営

(1)出勤時

出勤時におけるICカードの運用 (52秒)

ポイント

  • ICカードは施錠できる保管庫に保管
  • 出勤中は教員が利用・保管
  • 一目でカードの有無が分かる保管の工夫

【解説】

副校長は教員の出勤前に、全教員のICカードが保管されているトレイを保管庫から取り出し、出勤簿の近くに置きます。

教員は出勤したら自分のICカードをトレイから取り出し、首から提げるなどして一日中身に付けて、必要なときに利用します。

写真 写真

ポイント

  • ICカードは、退勤中は保管庫で管理され、出勤中は教員が管理することを説明できる。


(2)ログイン時

ログイン時におけるICカードの運用 (1分01秒)

ポイント

  • コンピュータの起動時のユーザ認証
  • ・ICカードとPINコード

【解説】

教員専用のコンピュータを起動するためには、ICカードによる認証が必要です。

Windowsのログオン時にICカードが要求されるので、ノートパソコンに内蔵されたICカード読み取り装置の上にICカードをかざします。次にPINコードを入力するよう求められるので、PINコードを入力します。

※PIN:Personal Identity Number(個人識別番号)

ポイント

  • ICカードによるWindowsのログオンの手順を説明できる。


(3)退勤時

退勤時におけるICカードの運用 (1分40秒)

ポイント

  • 校務支援システムを使って確認
  • ・本日の状況、明日の予定

  • PC盗難防止ワイヤーのチェック
  • ICカードを保管庫に返却

【解説】

退勤時には、校務支援システムで今日の欠席者、遅刻者、早退者、明日の朝の打ち合わせ事項、提出すべき書類、明日の予定などを閲覧してからコンピュータをシャットダウンします。

ノートコンピュータが盗難防止用のワイヤーでつながれていることチェックし、ICカードを保管庫にもどして退勤します。

ポイント

  • 退勤時に教員がやるべきことを、校務、セキュリティの観点から列挙できる。


2.
ICカードの機能

(1)退席する時

退席時にICカードをかざす (17秒)

【実験】

利用時にICカードをかざすと?

・即座にロック

・退席時のコンピュータの保護

【解説】

教員が席を立つとき、ICカードをかざせば、コンピュータは即座にロックされます。

仮にコンピュータをロックせずに、席を離れても、ある一定時間後にはコンピュータは自動的にロックされます。

ロックされたコンピュータを元に戻すためには、ICカードとPINコードで再度認証を行ないます。

ポイント

  • 退席する時に、コンピュータをロックするため方法を説明できる。


(2)ICカード+PINコード

PINコード (48秒)

【実験】

もしICカードがなかったら?

・正しいPINコードを入力しても・・

この実験から何がわかりますか?

【解説】

ICカード認証の機能を理解するために、実験を行ってみました。

カードをセットするよう要求されてもセットせず、PINコードは正しく入力しました。この場合、認証は成功しませんでした。

※PIN:Personal Identity Number(個人識別番号)

ポイント

  • ICカードとPINコードの組み合わせで認証が行われることを説明できる。


3.
ICカードで何を守っているか

(1)校務支援システムと個人情報

校務支援システムと個人情報 (1分53秒)

ポイント

  • セキュリティレベルに応じたアクセス制限
  • ・ICカードによる認証を必要としない

    予定表、連絡掲示板など

    ・ICカードによる認証を必要とする

    成績、所見などの個人情報

【解説】

校務支援システムで扱われる情報の中には、個人情報などセキュリティレベルの高いものと、そうではないものがあります。

校務支援システムでは、ICカードによるユーザ認証により、閲覧や書き込みのできる情報やユーザに制限を加え、個人情報等を守っています。

ポイント

  • 校務支援システムにおけるICカードの意義を説明できる。


(2)保健室で取り扱う情報とセキュリティ

保健室で取り扱う情報とセキュリティ (3分45秒)

ポイント

  • 校務支援システム活用の健康状態の把握
  • ICカードで守られる保健情報

【解説】

日々入力する来室記録から、全体の集計や個人の頻度等が容易に得られます。また、担任が入力した出欠席情報から、スピーディーに健康状態を把握でき、新たな発見もあります。個々の生徒の状況にも目が配れることがメリットです。

市内の養護教諭の間では、相手が保健室にいなくても、掲示板を利用することでインフルエンザ等に関する迅速な情報交換が可能です。

これらの保健情報は、ICカードとパスワード、離席時保護機能で守られています。

ポイント

  • 保健室における校務支援システムの利点と保健情報の保護の方法が説明できる。


4.
利用している教員の声

(1)校内ネットワーク担当教員の声

校内ネットワーク担当教員の声 (4分43秒)

ポイント

  • 利便性とセキュリティ
  • ・ICカードの管理・運用の工夫

    ・利便性より個人情報の保護を重視

【解説】

「セキュリティを高めることは、めんどうくさい」と感じられないように、ICカードの保管ケースのなど、様々な工夫を行ってきました。

情報漏洩が問題になっている今日、利便性より個人情報の保護を重視する考え方をとっています。

ポイント

  • 学校の情報セキュリティを高めるためにどのような苦労があるか指摘できる。


(2)教員の声

教員の声 (3分04秒)

ポイント

  • 校務支援システムを使っての感想
  • セキュリティのために不便に感じること
  • 教員を目指す皆さんへ

【解説】

システム導入時の教員の反応は、「面倒だがしかたがない。」といった様子もありましたが、今では「当然の行為である。」といった意識に代わり、反応に違いが見られます。

この事例のようなシステムの導入は、セキュリティの意識と運用が組み合わされて、はじめて意味があるのです。

ポイント

  • セキュリティICカードで守られた校務支援システムを使用している一般の先生の声を知ることができる。