教員育成のためのモジュール型コア教材 臨床編

いじめをした生徒の指導における落とし穴

いじめの加害者に対するカウンセリングの必要性

まとめの解説 (4分26秒)

【基本的な捉え方】

  • 学校における問題行動は、児童生徒からのSOSや問題提起である。
  • いじめをした児童生徒も特別な支援を要する子どもであり、カウンセリングが必要である。
  • カウンセリングの目的は児童生徒の心の発達を促進し、新たな問題行動の予防をすることである。
  • カウンセリングでは、問題行動をきっかけにして、児童生徒が内省し、自分の心に向き合い、心の課題に取り組めるようにする。
  • 周囲の大人(教師・保護者等)が児童生徒に真剣に向き合ってかかわり、支援することが必要である。

【いじめの扱いにくさ】

  • 大人自身も情緒的に揺さぶられ、いじめに公正かつ安定した態度で接することができにくくかったり、いじめた子どもの心理的背景に配慮ができなかったりすることがある。
  • 周囲の大人が、一見していじめであると判別するのが難しい。

【いじめに至る背景】

  • 過去にいじめられたつらい経験や、保護者に虐待された経験等があり、自尊感情の低下・自分が認められていないことへの不満・心の傷つき等が見られ、心理的に追い詰められていることもある。
  • 発達障害に伴う様々な困難さがあったり、怒りや衝動を抑えられない性質をもっていたりすることもある。

【いじめをした児童生徒への指導の留意点】

  • いじめた児童生徒の気持ちも傾聴し、いじめに至った児童生徒の心理的状態を理解する。
  • 児童生徒の内省を促進させ、いじめへの認識を高め、今後の生活のあり方を一緒に考える。
  • 保護者との信頼関係を構築し、児童生徒が家庭で心理的安定を保てるように、家庭での協力を得る。
  • 学校内対策チーム(管理職、生徒指導委員会、担任教師、スクールカウンセラー、養護教諭等)での組織的対応が必須である。
  • 学校外の資源の積極的活用も視野に入れておく。

■参考サイト・参考文献

◆『文部科学省ホームページ いじめ相談』

【URL】http://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/seitoshidou/06112015.htm

◆『新しい実践を創造する 学校カウンセリング入門』

国立大学教育実践研究関連センター協議会教育臨床部会/編

東洋館出版社 2007年

◆『描画を活かした教師のためのカウンセリング入門』

岡田珠江

明治図書 2006年

◆『いじめ 教室の病い』

森田洋司・清永賢二著

金子書房 1986年